○大島町職員公益通報条例

平成19年3月20日

条例第20号

(目的)

第1条 この条例は、町職員等により知り得た町政運営上の違法な行為等の通報に関して、必要な事項を定めることにより、公益通報者の保護を図るとともに、町政運営上の違法な事態の防止及び損失の抑制を図り、もって公務に対する町民の信頼を確保し、適法かつ透明で公正な町政運営に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、使用する用語の意義は次に掲げるところによる。

(1) 職員等 町の職員であって地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する一般職、同法第3条第3項第3号に規定する非常勤職員及び同法第22条の3第1項に規定する臨時職員、並びに町が事務又は事業の委託を受けた者、並びに指定管理者(地方自治法(昭和22年法律第67号)244条の2第3項に規定する指定管理者をいう。)及びその管理する公の施設の管理の業務に従事している者

(2) 法令 法律、法律に基づく命令、条例、規則及び規定をいう。

(3) 公益通報 公益を守るために職員が知り得た町政運営上の他の職員等の違法な行為又は違法性の高い行為に関しての通報をいう。

(4) 通報者 職員等であって公益通報を行う者をいう。

(公益通報)

第3条 職員等は、次の各号のいずれかに該当するものがあるときは、公益通報相談員に対し書面により公益通報をすることができる。

(1) 法令に違反し、又は違反のおそれがある事実

(2) 町民の生命、健康若しくは生活環境を害し、又はこれらに重大な影響を与えるおそれのある事実、及び公正な競争の確保等に重大な影響を与えるおそれのある事実

(3) 前2号に掲げるもののほか、町民全体の利益等公益に反し、町民の信頼を損なうおそれがある事実

2 公益通報をするときは、原則として実名によるものとする。ただし、氏名を記載しなかったことにつきやむを得ない事情があると公益通報相談員が認める場合はこの限りでない。

3 公益通報を受けた公益通報相談員は、直ちに町長に対し提出された書面を添付してその旨を報告しなければならない。

(通報者の責務)

第4条 通報者は、前条第1項に規定する事実を証する確実な資料に基づき、誠実に公益通報をするよう努めなければならない。

2 通報者は、誹謗中傷、私利私欲等の不正な意図を持ち、又は、私憤、敵意等個人的な感情によって公益通報をしてはならない。

3 通報者は、勤務条件に関する事案については、公益通報をすることができない。

(通報者に対する不当利益取扱の禁止)

第5条 正当な公益通報をした通報者の任命権を有する町長その他町の機関(以下「通報者の任命権者」という。)は、当該通報者に対し、そのことにより人事、給与その他の職員勤務条件の取扱いについて、いかなる不利益も与えてはならない。

2 通報者の任命権者は、通報者が前項の不利益を受けるか又は受けるおそれがあると認めるときは、その改善又は防止のための必要な措置を講ずるものとする。

(通報者の情報の保護)

第6条 通報者に関わる情報は、厳格に保護し、本人の同意があるときを除いて一切公表しない。

2 規則で定める職員以外の者は、通報者に関わる情報を知ることができない。

(公益通報による被害者の救済)

第7条 町長その他の町の機関(以下「実施機関」という。)は、公益通報にかかわる事実が第3条第1項に規定する事実に当たらないことが判明した場合において、その公益通報により名誉が侵害された職員等及び関係人(以下「利害関係人」という。)に対し、その事実関係の公表その他の利害関係人の名誉を回復するための適切な措置を講ずるものとする。

(公益通報相談員)

第8条 公益通報の受付、調査及び報告を行うため、契約により公益通報相談員を置く。

2 公益通報相談員は、弁護士とする。

(公益通報相談員の守秘義務)

第9条 公益通報相談員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

(公益通報相談員への公益通報)

第10条 公益通報相談員は、公益通報があったときは、速やかに通報内容を整理し、その概要及びこれに対する対応方針を町長に報告しなければならない。

2 前項の報告内容が違法又は不当なものでないと認められるときは、当該公益通報を拒否することができる。

(公益通報相談員の調査)

第11条 公益通報相談員は、公益通報があったときは遅滞なく事実確認のための調査を開始しなければならない。

2 実施機関及び職員等は、前項の調査に当たっては、これに誠実に協力しなければならない。

3 前項の規定により調査に協力した職員等は、調査結果が公表されるまでの間、調査を受けた事実及び調査により知り得た情報を漏らしてはならない。

(調査結果の報告)

第12条 公益通報相談員は、調査の結果、当該通報に関わる事務事業に関し、行政運営上の違法不当行為があると認めたときは、その内容を証する資料とともに、町長に報告しなければならない。

2 調査の結果、違法不当行為の存在が認められなかったとき、又は、事実が判明しないときは、公益通報相談員は、その旨を町長に報告しなければならない。

3 公益通報相談員は、調査の結果を通報者に報告しなければならない。

(実施機関の措置)

第13条 町長は、前条第1項の規定により調査結果の報告を受けたときは、規則で定めるところにより、その内容を公表するとともに、必要に応じて告訴又は告発をするほか、再発防止のために必要な措置をとらなければならない。

2 前項の報告が町長以外の町の機関に属するものであるときは、町長は、当該機関に対し当該報告の内容を通知しなければならない。

3 前項の規定による通知を受けた町長以外の町の機関が行う措置については、第1項の例による。

(運用上の注意)

第14条 この条例の運用に当たっては、通報者の任命権者及び実施機関は、通報者及び利害関係人の人権が不当に侵害されることのないよう配慮しなければならない。

(委任)

第15条 この条例の施行に関し必要な事項は規則で定める。

この条例は、平成19年4月1日より施行する。

(令和元年条例第23号)

この条例は、令和2年4月1日から施行する。

大島町職員公益通報条例

平成19年3月20日 条例第20号

(令和2年4月1日施行)