トッピック ユキノカサガイ科3

16.コウダカアオガイ Notoacmea concinna (LISCHKE)
 アオガイに比べ、形が円く殻高が高く良く膨らんでいます。殻頂はアオガイより中央に寄る。内面は藍青色。拡大写真(前出)では、殻表は多数の棘立った顆粒のある放射肋があります。伊豆諸島全域。八丈島最大殻長 33.2mm。本種は有紋型と無紋型の2型があり、西日本の個体はほとんど有紋型であり、過去の同定ではカスリアオガイと混同されていました。東日本では黒褐色の無紋型が多い(佐々木猛智 2000)。

殻表には太い顆粒列が放射状に並ぶ(19.濱村:芸南の海産貝類図鑑より)
17.クサイロアオガイ Notoacmea fuscoviridis TERAMACHI
 内面が藍青色でなく草色(黄緑)となります。
 伊豆諸島全域。八丈島最大殻長 26.2mm。
18.カスリアオガイ Nipponacmea radula KIRA
 父島(加藤繁富1997)。瀬戸内海でかなり広く分布しますが、他の地域では産地が限定されています。殻は円形に近く低い、表面の顆粒は棘立つ。かって、瀬戸内海産のクサイロアオガイとされていた個体は全て本種((佐々木猛智 2000)。 (19.濱村:芸南の海産貝類図鑑)
19.ユキノカサ  Acmaea (Niveotectura) pallida (GOULD)
 名のとおり白一色の貝殻。瓢箪瀬水深170m、死殻1個体(奥谷喬司 1972)。写真は青森県八戸産、殻長45,9mm、殻幅37.4mm、殻高26.3mm
(大沼氏提供:宮古にて)
20.オボロヅキヨコガモガイ Lottia lindbergi SASAKI & OKUTANI
 1994年に新種となる、このため著者はコガモガイで整理。父島二見湾、水深42m(福田宏 1995 新称)。北日本では普通種ですが、暖温帯域では少ない。成貝では放射肋はほとんど見られない。殻の前側が後ろ側より明らかに先細りになる個体が多い。色彩は変異が多い(佐々木猛智 2000)。
21.コモレビコガモガイ Lottia tenuisculpta SASAKI & OKUTANI
 1994年に新種となる、このため著者はコガモガイで整理。父島二見湾、水深42m(福田宏 1995 新称)。潮間帯中部から潮下帯、潜水調査で採集されています。放射肋は細く密で殻表全体が隙間無く覆われています。色彩変異は多い(佐々木猛智 2000)。
 フジツボの群落の中に生息
(大島波浮三つ磯)
18.奥谷:日本近海産貝類図鑑より



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