トッピック ニホンダカラとキヘイジエビス

ニホンダカラ 
  と   
キヘイジエビス
ニッポンダカラCypraea (Nesiocypraea) langfordi langfordi (KURODA、1938)

 和歌山県から高知県沖をへて南シナ海にかけて分布する。水深70m〜200mの岩礁に生息、産出はまれ、殻高約5.5cm、殻は洋ナシ状で、前後両端は吻状に突出し、背面は赤橙色の地に紅褐色の不規則な班を散らす。側面から腹面にかけてはオレンジ色。日本のオトメダカラ、ニッポンダカラ、テラマチダカラは三珍宝といわれている。以前はサンゴ漁業にて採取されることもあったが、現在はサンゴ漁業がほとんどおこなわれていないので入手は困難である。しかし、最近のダイバーは深いところまで潜るので、この写真の貝のようにダイバーにより採集されることもある・

キヘイジエビス Otukaia kiheiziebisu(Otsuka,1939)
 2009年6月19日、大島町泉津の深層水施設で汲み上げられた3個体が植松勝造氏によって採
集されパレ ラメールに寄贈していただきました。福島沖から土佐湾までの水深200−1000mの
砂泥底から報告されていましたが、伊豆諸島から初めての記録です。深層水を汲み上げている水深
は560mです(写真右下、殻長27.1mm、殻幅25.3mm)。同時にエゾバイ科のヒメシライトマキ
とエボシガイ科のハダカエボシ6個体も採集されました。

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