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スイショウガイ科2



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14.ウラスジマイノソデ Euprotomus vomer vomer (RODING)
 1967年6月、三宅島のフーカ潜水で鮮度の良い死殻を2個体採集。手塚芳治、三宅島の魚網より生貝を採集、殻高7.3cm。切手の発行国名はニューカレドニア、オーストラリア北東にある火山島。                      分布:四国以南。
15.マガキガイ Conomurex luhuanus (LINNAEUS)
 伊豆・小笠原諸島に広く分布。著者は式根島泊湾や八丈島大潟浦等で、夏季産卵のため群生するのを観察しました。父島小湊では水深5-6mに蝟集。上野信平(1994)は、西表島でネジマガキの群生を観察し、寒天質のリボン状の卵を生んだ後、蝟集が格好の魚の餌場となり、殆どが食べられてしまうと報告しています。
切手の発行国はマーシャル諸島でラタック列島・ラリック列島の2列の珊瑚島よりなる。第2次世界大戦前は日本の南洋諸島、1947年からアメリカの信託統治領。北方に位置するビキニ環礁、エニウエトク環礁で核実験が行われた。1986年独立。                  分布:房総半島以南
16.クモガイLambis lambis lambis  (LINNAEUS)
 父島二見湾の水深10-20mに群生。大型重厚で背面に黒色模様のあるものが、コレクターに珍重されています。切手の発行国はニューカレドニア、オーストラリアの北にある火山島でフランス領、メラネシア人が住み、ニッケル・クロム・コバルトの重要産地。
 分布:紀伊半島以南。
17.ラクダガイ Lambis truncate sebae (KIENER)
 スイショウガイ科の最大種。北硫黄島打上採集(1984)、同水深20mにて木村ジョンソン氏が幼貝生貝を採集。1986年野沢テデイ氏が父島二業地水深3mにて生貝採集。
 切手の発行国はジブチ共和国、紅海がアラビア海につながる地域のアフリカ側、エチオピアとソマリアの間にある国。            分布:九州南部以南。
18.サソリガイ Lambis crocata crocata (LINK)
 三宅島において漁網で死貝を採集(手塚芳治 1996)、1955年薬莢引上げ時に採集。    切手の発行国はコモロ諸島、イボソデガイの項参照。                       分布:房総半島以南。
19.フシデサソリガイ Millepes scorpius (LINNAEUS)
 1966年から4年間ほど、著者は波浮港にある東京都水産試験場大島分場の三宅水産指導室に所属していました。当時、三宅島はテングサが大量に水揚げされる島で、特に漁期の始まる前に、作柄を調べる調査が毎年行われていました。方法は潜水夫(フーカー潜水)が水深約20mの地点で、一定の面積内のテングサを採取し、その重量や草丈を計測して、その年の豊凶を判断する作業ですが、その時サタドー沖で本種の生貝を採集しました。手塚芳治氏は、三宅島で魚網より死殻を採集、殻高13cm。上の切手発行国はパプアニューギニア。ニューギニア島の東半分、およびニューブリテン島、ブーゲンヴィル島等の諸島よりなる国、イギリス連邦に属し1975年独立、首都はポートモレスビー、13枚の貝切手シリーズの1枚。下の切手発行国はシンガポール、マレー半島の最南端の島、1965年マレーシアから分離独立、9枚の貝切手シリーズの1枚。
 分布:奄美大島以南。
20.スイジガイ Harpago chiraga  (LINNAEUS)
 三宅島にて漁網で死殻採集(手塚芳治 1996)。八丈島では幼貝を潮間帯で採集した、成貝はイデサリ・ウロウ根等水深約20mに棲息。小笠原諸島では普通種。最大の大きさは、父島在住岡山正美氏が所有する37.5cmと思われる(1985年)。スイジガイは背面から見ると形が「水」の字に似ていることから付けられた名称。火難防止、魔よけの呪具として、沖縄方面では軒下に吊るす風習があり、1972年石垣島から西表島を貝の採集旅行をした折には、この風習は残っていた(写真は平成2年8月、宮古島博物館の展示品)。 また、草苅正(1985)は、昔,御蔵島・青ヶ島の神社にスイジガイが献納されているのを記憶している。
 切手の発行国名は琉球、マイノソデの項参照。写真左は1961年にイギリスで発行された本(SHELLS)の表紙、実に美しい自然の造詣である。
絵葉書は平成12年6月、奄美大島を訪れた時に購入した貝絵葉書の1枚。
 スイジガイの水中写真はソロモン海、PNG。
 撮影は三木誠氏。
 分布:紀伊半島以南。
スイジガイ生息地